フッ素が効く?レジン治療後の虫歯予防
コンポジットレジンで治療した歯の二次う蝕を予防するために、フッ素は非常に有効な成分です。フッ素は、歯の表面のエナメル質に取り込まれることで、歯質を酸に溶けにくい強い構造に変える働きがあります。また、ごく初期の虫歯であれば、溶け出した歯の成分を元に戻す「再石灰化」という働きを促進する効果もあります。コンポジットレジン自体に虫歯予防効果はありませんが、レジンと歯の境目や、詰め物の周りの健康な歯質をフッ素で強化することで、二次う蝕のリスクを低減することができます。フッ素の効果的な活用法としては、まず毎日の歯磨きにフッ素入りの歯磨き粉を使うことです。歯磨き粉に含まれるフッ素が唾液中に溶け出し、歯の表面に取り込まれます。最近は、フッ素が高濃度で配合された歯磨き粉も市販されており、より高い虫歯予防効果が期待できます。ただし、使用できるフッ素濃度は年齢によって定められているため、製品の表示や歯科医師・歯科衛生士のアドバイスに従って選びましょう。歯磨きに加えて、フッ素洗口液を使ったうがいも効果的です。歯磨きでプラークを取り除いた後にフッ素洗口液でうがいをすることで、口の中全体にフッ素を行き渡らせることができます。特に寝る前の洗口は、寝ている間にフッ素が歯に作用するため推奨されます。さらに、歯科医院で定期的にプロによる高濃度フッ素塗布を受けることも非常に有効です。歯科医院で使用されるフッ素は市販のものより高濃度で、歯質をより強力に強化することができます。特に、虫歯のリスクが高い方や、レジン治療が多い方にはお勧めです。フッ素はエナメル質の再石灰化を助けるため、レジン治療後の歯の周りの健康な歯質を強く保ち、二次う蝕の発生・進行を抑える手助けとなります。