子供の口の中に白いものを見つけると、親としては心配になるものです。それが口内炎だった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。子供の口内炎に現れる白い部分は、多くの場合、大人と同じく「偽膜(ぎまく)」と呼ばれるものです。これは、炎症によって傷ついた粘膜を保護し、治癒を助けるための一種の自然な絆創膏のような役割をしています。そのため、この白い膜があること自体は、口内炎の治癒過程の一部であり、過度に心配する必要はありません。無理に剥がそうとすると、かえって治りを遅らせたり、痛みを増したりする可能性があります。しかし、子供の口内炎の場合、いくつか注意しておきたい点があります。まず、子供は自分の症状を正確に伝えることが難しいため、親が注意深く観察することが重要です。食欲がない、機嫌が悪い、よだれが多いといった変化は、口の中に痛みがあるサインかもしれません。また、子供の口内炎の原因として、手足口病やヘルパンギーナ、ヘルペス性歯肉口内炎といったウイルス感染症が考えられます。これらの場合、口の中に多数の小さな水疱や白い口内炎ができたり、高熱を伴ったりすることがあります。特にヘルペス性歯肉口内炎では、歯茎全体が赤く腫れ上がり、食事や水分摂取が困難になることもあります。このような場合は、速やかに小児科や小児歯科を受診し、適切な診断と治療を受ける必要があります。単なるアフタ性口内炎であれば、通常1週間から2週間程度で自然に治癒しますが、その間も子供が快適に過ごせるようにケアしてあげることが大切です。食事は、刺激の少ない、柔らかく飲み込みやすいもの(おかゆ、うどん、ゼリー、ヨーグルトなど)を選び、熱すぎるものは冷ましてから与えましょう。酸味の強いジュースや硬いお菓子は避けます。口腔内を清潔に保つことも重要です。食後は、ガーゼで優しく拭き取ったり、うがいをさせたりしましょう。歯磨きは、柔らかい歯ブラシで、患部を刺激しないように注意しながら行います。
子供の口内炎白いのは大丈夫?