口呼吸が招く唇のカサカサ!原因と今日からできる対策

唇がいつもカサカサしている、リップクリームを塗ってもすぐに乾いてしまう…。そんな悩みを抱えている方は、もしかしたら無意識のうちに「口呼吸」をしているのかもしれません。口呼吸は、鼻呼吸に比べて多くのデメリットがありますが、唇の乾燥もその一つです。なぜ口呼吸が唇のカサカサを招くのか、その原因と、今日からできる対策について考えてみましょう。まず、口呼吸が唇を乾燥させるメカニズムは非常にシンプルです。鼻で呼吸する場合、吸い込んだ空気は鼻腔を通過する際に、鼻の粘膜や線毛によって加温・加湿され、ホコリや細菌なども除去されます。つまり、鼻は天然の加湿器・空気清浄機のような役割を果たしているのです。しかし、口で呼吸すると、このようなフィルター機能が働かず、乾燥した冷たい空気が直接口の中や唇に当たることになります。その結果、唇の表面から水分がどんどん蒸発し、カサカサになってしまうのです。特に、睡眠中は無意識に口が開いてしまいやすく、長時間にわたって口呼吸をしていると、朝起きた時には唇がパリパリに乾いている、ということも少なくありません。また、口呼吸は唾液の分泌にも影響を与えます。口が開いた状態が続くと、口腔内が乾燥しやすくなり、唾液の量が減ってしまいます。唾液には、口腔内を潤し、細菌の増殖を抑え、粘膜を保護する重要な役割がありますが、その量が減ると、唇のバリア機能も低下し、乾燥や荒れが起こりやすくなります。口呼吸になってしまう原因としては、いくつか考えられます。最も多いのは、鼻炎(アレルギー性鼻炎、慢性鼻炎など)や副鼻腔炎(蓄膿症)、鼻中隔弯曲症、アデノイド肥大など、鼻の通りが悪くなるような疾患がある場合です。鼻が詰まっていると、苦しくて自然と口で呼吸するようになります。また、子供の頃からの癖で、特に鼻に問題がなくても口呼吸が習慣化してしまっている人もいます。歯並びや顎の形も、口呼吸に影響を与えることがあります。