繰り返す上顎の口内炎…体質改善と予防策を考える

一度治ったと思っても、またすぐに上顎に口内炎ができてしまう…。そんな繰り返す口内炎に悩まされている方は少なくありません。そのつらさから解放されるためには、対症療法だけでなく、口内炎ができにくい体質へと改善し、日頃から予防策を講じることが重要になります。なぜ、上顎の口内炎は繰り返しやすいのでしょうか。そして、どのような体質改善や予防策が効果的なのでしょうか。繰り返す上顎の口内炎の背景には、いくつかの共通した要因が潜んでいることが多いです。まず、慢性的なストレスや疲労、睡眠不足です。これらは免疫力を低下させ、粘膜の抵抗力を弱めるため、わずかな刺激でも口内炎が発生しやすくなります。また、食生活の乱れも大きな原因の一つです。特に、ビタミンB群(B2、B6、B12)、ビタミンC、鉄分、亜鉛といった栄養素は、粘膜の健康維持や修復に不可欠です。これらの栄養素が慢性的に不足していると、口内炎ができやすく、治りにくい体質になってしまいます。偏った食事や無理なダイエットは避け、バランスの取れた食事を心がけることが基本です。口腔内の環境も影響します。歯磨きが不十分で口腔内が不潔な状態だと、細菌が繁殖しやすくなり、口内炎のリスクが高まります。また、合わない入れ歯や矯正装置、鋭利な歯の尖端などが常に上顎の粘膜を刺激している場合も、繰り返し口内炎ができる原因となります。唾液の減少による口腔乾燥(ドライマウス)も、粘膜のバリア機能を低下させ、口内炎を誘発しやすくします。