歯肉癌の早期発見には、自分自身で日頃からお口の中をチェックすることが有効です。毎日歯磨きをする際に、鏡を使って歯ぐきの状態をよく観察する習慣をつけましょう。チェックする際のポイントをいくつかご紹介します。まず、歯ぐきの色と形に注目してください。健康な歯ぐきはきれいなピンク色で、引き締まっています。歯肉癌の初期では、歯ぐきの一部が赤くなったり、白っぽくなったり、まだら模様になったりすることがあります。また、歯ぐきの表面がただれたり、ボコボコとした形になったりする場合もあります。次に、触ってみましょう。指の腹で優しく歯ぐきを触ってみて、しこりや硬い部分がないか確認します。歯肉癌は、初期の段階で硬いしこりとして触れることがあります。痛みがないことも多いため、触って初めて気づくこともあります。さらに、出血しやすい場所がないか、歯磨きや食事の際に出血がないかにも注意が必要です。特定の場所から理由もなく繰り返し出血する場合は、異常のサインかもしれません。また、歯がぐらついていないか、以前より歯ぐきが下がっていないか、といった点もチェックします。そして最も重要なのは、「治癒しない」ことです。口内炎や小さな傷は通常1~2週間で自然に治りますが、2週間以上経っても治らないただれやしこりがある場合は、すぐに歯科医院を受診してください。セルフチェックはあくまできっかけであり、診断は専門医にしかできません。もし少しでも気になる点があれば、迷わず歯科医院に相談することが、早期発見・早期治療に繋がります。自分の命を守るために、お口のセルフチェックを習慣にしましょう。