リップクリームが逆効果?唇のカサカサを悪化させる可能性

唇がカサカサすると、すぐにリップクリームを塗って保湿しようとしますよね。リップクリームは唇の乾燥対策の定番アイテムですが、実は使い方や選び方によっては、かえって唇のカサカサを悪化させてしまう可能性があることをご存知でしょうか。良かれと思ってやっているケアが、実は逆効果になっているかもしれないのです。まず考えられるのは、「リップクリームに含まれる成分が合わない」というケースです。リップクリームには、保湿成分の他にも、香料、着色料、保存料、清涼感を出すためのメントールやカンフル、あるいは日焼け止め成分などが含まれていることがあります。これらの成分が、人によっては刺激になったり、アレルギー反応を引き起こしたりして、唇にかゆみや赤み、腫れ、そして乾燥や皮むけといった症状が現れることがあります。これを「接触性口唇炎」と呼びます。特定のリップクリームを使い始めてから唇の調子が悪くなった、あるいは塗るとピリピリとした刺激を感じる、といった場合は、その製品が合っていない可能性が高いです。次に、「リップクリームの塗りすぎ」も問題となることがあります。唇が乾燥するたびに、一日に何度も頻繁にリップクリームを塗り重ねていると、唇が本来持っている保湿機能やバリア機能が低下してしまうことがあります。常に外部からの保湿に頼ることで、唇自身が潤いを保つ力が弱くなってしまうのです。また、リップクリームを塗る際の摩擦も、デリケートな唇にとっては刺激となり得ます。特に、スティックタイプのリップクリームを強く擦り付けるように塗ると、唇の表面を傷つけてしまう可能性があります。さらに、「リップクリームの衛生状態」も重要です。長期間使用しているリップクリームや、指で直接取って塗るタイプのジャー容器のものは、雑菌が繁殖しやすい環境にあります。不潔なリップクリームを使い続けると、唇に細菌感染を引き起こし、炎症や荒れの原因となることがあります。また、リップクリームの「種類」も影響します。例えば、スクラブ入りのリップクリームは、古い角質を除去する効果がありますが、頻繁に使用したり、唇が荒れている時に使用したりすると、刺激が強すぎてかえって状態を悪化させることがあります。メントールやカンフルが配合されたものは、スースーとした清涼感が得られますが、敏感な唇には刺激となることがあります。