朝起きると突然、上唇がパンパンに腫れていてびっくりした、という経験はありませんか。あるいは、何気なく鏡を見たら、上唇の一部がぷっくりと膨らんでいることに気づいた、など。上唇の腫れは、見た目にも影響が大きく、食事や会話にも不便を感じるため、非常に気になる症状です。一体なぜ、上唇が腫れてしまうのでしょうか。そして、そのような時、私たちはどのように対処すれば良いのでしょうか。まず、上唇が腫れる原因として最も一般的なものの一つに、「アレルギー反応」があります。特定の食べ物(例えば、果物、ナッツ類、甲殻類、そばなど)や、化粧品(口紅、リップクリーム)、薬、あるいは金属(歯科治療で使われるものなど)に対してアレルギー反応が起こると、唇の粘膜が急激に腫れ上がることがあります。これを「血管性浮腫(クインケ浮腫)」と呼ぶこともあり、痒みや赤みを伴うこともあれば、腫れだけが強く出ることもあります。次に考えられるのは、「物理的な刺激や外傷」です。例えば、誤って唇を噛んでしまったり、転んで唇をぶつけたりした場合、内出血や炎症によって上唇が腫れることがあります。また、熱い飲み物や食べ物による火傷、あるいは乾燥による唇のひび割れから細菌が感染し、炎症を起こして腫れることもあります。さらに、「口唇ヘルペス」も上唇の腫れの原因としてよく見られます。これは、単純ヘルペスウイルスへの感染によって起こり、初期には唇の周りにピリピリとした違和感や痒みが生じ、その後、小さな水ぶくれがいくつかでき、それが破れてかさぶたになります。水ぶくれができる前段階で、唇全体が腫れぼったく感じられることもあります。その他、稀なケースとして、歯の根の先に膿が溜まる「根尖性歯周炎」や、歯茎の炎症が上唇にまで及んで腫れることもあります。また、虫刺され(特に蚊やブヨなど)によって、アレルギー反応として唇が腫れることも考えられます。では、上唇が突然腫れてしまった場合、どのような応急処置ができるでしょうか。まず、原因が明らかな場合は、その原因物質を避けることが第一です。アレルギーが疑われる場合は、原因と思われる食べ物や化粧品の使用を中止します。腫れている部分を冷やすのも効果的です。清潔なタオルで包んだ保冷剤や氷嚢を患部に優しく当てると、炎症が和らぎ、腫れが引きやすくなります。ただし、冷やしすぎには注意しましょう。