口内炎の痛みが和らぎ、白い部分が小さくなってきたら、それは治りかけのサインです。しかし、「治りかけ」と「完治」は異なります。完全に治りきる前に油断してしまうと、症状がぶり返したり、治癒が遅れたりすることがあります。では、どこで完治と判断すれば良いのでしょうか。その見極めポイントをいくつかご紹介します。まず最も分かりやすいのは、見た目の変化です。口内炎の中心部にあった白い膜(偽膜)や潰瘍が完全に消失し、周囲の粘膜と同じようなピンク色に戻っているかを確認しましょう。少し赤みが残っていたり、わずかにへこんでいるような状態は、まだ完全に治癒していない可能性があります。触ってみて、以前のようなザラザラ感や凹凸がなく、滑らかな状態になっていれば、完治に近づいていると言えるでしょう。次に、自覚症状の消失です。食事の際にしみたり、飲み物が触れたときにピリッとしたりする感覚が全くなくなったかどうかが重要です。特に、普段よく食べるものや、少し刺激があるかもしれないと感じるものを少量試してみて、何の違和感もなければ、かなり回復している証拠です。また、話すときに舌や唇が患部に触れても痛みを感じないか、無意識に患部を避けるような動きをしていないかも確認ポイントです。指で軽く患部があった場所を触れてみても、痛みや違和感がなければ、治癒している可能性が高いです。ただし、強く押しすぎるとデリケートな粘膜を傷つける可能性があるので、優しく触れる程度にしましょう。さらに、口内炎があった場所の感覚が、他の健康な粘膜部分と全く同じになったかどうかも目安になります。治りかけの時期には、なんとなく硬い感じがしたり、少し引きつるような感覚が残っていたりすることがありますが、これらの違和感が完全に消えれば完治と判断できます。一般的に、アフタ性口内炎であれば、通常1週間から2週間程度で自然に治癒することが多いです。
口内炎治りかけと完治の見極めポイント