手軽にできるオーラルケアとして注目されている重曹うがいですが、その効果を安全に得るためには、正しいやり方、特に適切な頻度と濃度を守ることが非常に重要です。誤った方法で行うと、期待した効果が得られないばかりか、かえって口腔内に悪影響を及ぼす可能性もあります。まず、使用する重曹の種類についてです。必ず「食用」または「食品添加物」と記載されている重曹を選びましょう。掃除用や工業用の重曹は、純度が低かったり、不純物が含まれていたりする可能性があり、口に入れるのには適していません。次に、最も重要なのが濃度です。一般的に推奨されているのは、コップ一杯(約100ml~200ml)の水またはぬるま湯に対して、小さじ半分(約1g~2g)程度の重曹を溶かすというものです。この濃度であれば、弱アルカリ性の性質を保ちつつ、口腔粘膜への刺激も比較的少ないとされています。重曹の量が多すぎると、しょっぱすぎてうがいがしにくくなるだけでなく、粘膜を刺激してヒリヒリとした痛みを感じたり、味覚に影響が出たりすることがあります。逆に少なすぎると、期待される効果が得られにくくなります。最初は少量から試し、ご自身の感覚に合わせて調整するのも良いかもしれませんが、推奨濃度を大きく逸脱しないようにしましょう。うがいの方法としては、調製した重曹水を口に含み、30秒程度、口全体に行き渡るようにブクブクとゆすぎます。特に歯間や歯周ポケット、舌の表面など、汚れや細菌が溜まりやすい部分を意識すると効果的です。ただし、喉の奥でガラガラうがいをする必要はありません。うがい後は、特に水で口をすすぐ必要はありませんが、重曹のしょっぱさや風味が気になる場合は、軽く水でゆすいでも問題ありません。そして頻度ですが、1日に1~2回程度が目安とされています。毎食後に行う必要はなく、特に就寝前や起床時など、唾液の分泌が減って細菌が繁殖しやすいタイミングで行うのが効果的と考えられます。やりすぎは禁物です。重曹うがいを頻繁に行いすぎると、口腔内の常在菌のバランスを崩してしまったり、重曹の研磨作用によって歯のエナメル質を傷つけてしまったりするリスクがあります。
安全な重曹うがいのやり方!頻度や濃度はどれくらい?