ドライソケットの治療が成功し、痛みが軽減されたとしても、ごく稀に合併症が発生する可能性があります。これらの合併症に適切に対応するためには、その兆候を知り、早めに歯科医師に相談することが重要です。最も一般的な合併症の一つは、抜歯窩の感染です。ドライソケット自体も感染リスクを高める状態ですが、治療後に細菌が侵入し、感染が拡大する可能性があります。感染の兆候としては、抜歯窩周辺の腫れや発赤、強い痛み、膿の排出、発熱などが挙げられます。これらの症状が現れた場合は、直ちに歯科医院を受診し、抗生物質の再投与や抜歯窩の再洗浄などの処置を受ける必要があります。また、治療によって痛みが一時的に改善しても、しばらく経ってから再び痛みが強くなるケースも考えられます。これは、血餅が十分に形成されなかったり、新たな刺激が加わったりすることによって起こり得ます。このような場合も、自己判断せずに歯科医師に相談し、再度抜歯窩の状態を確認してもらうことが大切です。神経損傷も非常に稀ですが、合併症として挙げられます。特に下顎の親知らずの抜歯では、下歯槽神経や舌神経が近くを通っているため、損傷のリスクがわずかに存在します。神経損傷の兆候としては、唇、舌、顎の感覚の麻痺やしびれ、味覚の変化などが挙げられます。これらの症状が数日経っても改善しない場合は、専門医の診察を受ける必要があります。どのような合併症であれ、早期発見と早期治療が、その後の回復を大きく左右します。不安な症状が見られたら、遠慮なく歯科医師に相談し、適切なアドバイスと処置を受けるようにしましょう。