「しゃくれ」ってどんな状態?原因と特徴を解説
「しゃくれ」という言葉を耳にしたり、ご自身の口元にコンプレックスを感じたりしたことはありますか?一般的に「しゃくれ」と呼ばれる状態は、下の顎が上の顎よりも前方に突き出ている状態を指します。これは、歯並びの不正だけでなく、顎の骨格的な問題が関係していることが多く、「下顎前突(かがくぜんとっとつ)」や、上の歯よりも下の歯が前に出ている「反対咬合(はんたいこうごう)」といった専門用語で呼ばれます。見た目の特徴としては、横顔を見たときに下の唇や顎が前に突き出しているように見える、上の歯よりも下の歯が前に出ているために噛み合わせが逆になっている、といった点が挙げられます。この状態は、単に見た目の問題だけでなく、噛み合わせが不安定になることで、食べ物をうまく噛み砕けなかったり、発音に影響が出たり、顎関節に負担がかかって痛みを引き起こしたりといった機能的な問題を引き起こす可能性もあります。しゃくれの原因は一つではなく、様々な要因が複雑に絡み合って生じることがほとんどです。遺伝的な要素、子供の頃の癖(指しゃぶりや舌を突き出す癖など)、成長期における顎の骨の成長の仕方、そして歯が不正な位置に生えてしまったことなどが考えられます。特に、遺伝的な要因が強い場合は、骨格的な特徴として下の顎が大きく成長しすぎる傾向が見られます。このように、しゃくれは歯並びだけの問題ではなく、顎の骨格や筋肉、そして機能など、様々な側面から捉える必要があります。ご自身のしゃくれの原因が何なのかを正確に知ることが、適切な改善方法を見つけるための第一歩となります。