知られざる歯科医院の真実

2025年8月
  • 下唇内側のアフタ性口内炎

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    口内炎の中でも、丸くて白い、周りが赤い「アフタ性口内炎」は、した唇の内側によくできるタイプの一つです。一度は経験したことがある、という方も多いのではないでしょうか。アフタ性口内炎は、通常1センチメートルにも満たない小さな潰瘍ですが、その見た目からは想像できないほど強い痛みを伴います。特に、食事中や話す際に、食べ物や舌が触れると激痛が走り、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。アフタ性口内炎の発生には、様々な要因が関わっていると考えられていますが、まだその原因は完全に解明されていません。有力な説としては、免疫力の低下が挙げられます。強いストレスを感じていたり、睡眠不足が続いていたり、体が疲れていたりすると、免疫力が低下し、普段は悪さをしない口の中の常在菌などが粘膜に炎症を引き起こしやすくなると考えられています。また、偏った食事や無理なダイエットなどによるビタミン不足、特に皮膚や粘膜の健康に関わるビタミンB群(B2、B6、B12など)や鉄分の不足が、アフタ性口内炎ができやすくなる原因となることも指摘されています。さらに、口の中のちょっとした傷も誘因となることがあります。例えば、食事中に誤ってした唇の内側を噛んでしまった場所に、後からアフタ性口内炎ができるというケースも少なくありません。生理前や生理中に口内炎ができやすいという女性もいますが、これはホルモンバランスの変化が関わっている可能性が考えられます。アフタ性口内炎は、原因が特定しにくいため、明確な治療法というよりは、症状を和らげながら自然治癒を待つ対症療法が中心となります。多くの場合は1~2週間程度で自然に治りますが、痛みが強い場合は市販薬や医療機関で処方される薬を使うことで、痛みをコントロールし、回復を早めることができます。